現在、18歳未満のケアや家事をする「ヤングケアラー」の支援は進んできました。一方、18歳以上~30代の「若者ケアラー」や10代前半から20、30代までケアが続いた「元ヤングケアラー」は支援の狭間にあります。
平成29年度就業構造基本調査によれば、「若者ケアラー」や「元ヤングケアラー」の人数は推定54万人(15歳~18歳はヤングケアラーの人数に含まれるので実際人数は若干少ない)。これは、「ヤングケアラー」の5.4倍に達します。
さらに、衝撃的なデータが・・・。
経済産業省が第3回新事業創出WG 事務局説明資料 (今後の政策の方向性について)を発表しましたが30代の若者ケアラーが2030年には90万人に達すると予想されています。30代の若者ケアラーは現在、わかっているだけでも推定33万人ですので2.7倍以上に達するわけです。
核家族化の進行や2022年の出生数が初の80万人割れで想定より8年も早い少子化が加速する中、ケアラーの低年齢化は確実で支援が急がれます。
このままでは、労働生産力の低下・晩婚化・非婚化・介護離職・高齢出産・孤立・虐待・生活保護受給者の増加につながる恐れが濃厚といえるでしょう。
「若者ケアラー(大学生)」が求める支援として、「就職・将来の進路相談に乗ってほしい」が28.3%。、「自由な時間がほしい」が26.2%、「家庭の経済的困窮支援」が23.4%です。参照(「ヤングケアラーの実態に関する調査研究 – 日本総研」)
よしてよせての会のメンバーは、30代半ばになっても経済的・家庭的な事情で多重介護を続ける女性、20代前半に母親が病気で後遺症、兄弟は放置、父親からはDVをうけ一人で介護を続ける男性などがいます。
交流したくてもケアの負担があまりに重い、親から虐待をうけ続けている、ケアラーの優しさや責任感に甘えるあるいは無理やり祖父母のケアを押しつけるなどの理由で外出すらろくにできない、精神的な余裕がない人達。
ただ交流会の参加を待っているのではなく私たちが本人の元にかけつけ話を聞いたり、食事をしたりする「若者ケアラー(元ヤングケアラー」出張交流会を定期的に開催します。
ご希望の方は、一人で悩まず遠慮なくお問合せフォームまでご連絡ください。
当会で可能なことは、「交流」、「信頼できる必要な機関や団体につなげる情報提供」、「日常を忘れる空間の中でポッと自然に出てくる悩みや苦しみを聞く」の3つと考えます。
当会ではこれまでほぼ24h相談対応LINEオプチャ「ケアとも」、「電撃ヤングケアラー成人の日誕生会」、「緊急事態、若者ケアラー自殺危機を救え」など「教室で先生の話を聞いて少し話すだけ」のような形式ではなく、枠にとらわない数々の企画を実現しました。
今後も3/26(日)イベント開催 若者・ミドルケアラーイベント、コロナ禍介護お疲れ様でした交流会in兵庫県宝塚市 をはじめ、4月中旬には普段、オンライン上のみのやり取りの沖縄県に行き、オフラインでイベントをします。
当会に参加して、「介護や生きづらさを忘れる今までにないおもろい会やな」、「介護後精神的に辛かったけど一歩前へ踏み出してみる」、「そんな情報初めて聞いたわ」と肩の力を抜きありのままに安心して過ごしてもらえ、何かこれからに一つでもきっかけができる運営を目指します。